ローストビーフを作りたいけれど、どの部位を買えばいいのか分からない。ももとサーロインで何が違うのか——仕上がりの好みによって、向く部位は変わります。
本記事では、精肉の店長が現場で選んでいる基準をもとに、冷製・薄切り向きの部位と、温かいごちそう向きの部位を整理しました。それぞれの特徴と、売り場で見分けるときのポイントまでを解説します。
- もも(うちもも)=牛肉で最も脂肪が少ない赤身(農水省)
- 大きな赤身の塊が取れ、薄切りにして人数分を並べる定番に最適
- 冷めてから薄切りにしても、口の中でしっとりとほどける
- サーロイン=脂の網目が美しい、厚切り向きの部位
- 温かいうちに厚めに切って、肉のジューシーさを味わう
- おもてなしの主役に華やかさを添えたいときに
ローストビーフに向く部位の考え方
ステーキとローストビーフで変わる肉選び
スーパーの精肉売場で「ローストビーフ用」と書かれた塊肉を前に、サーロインとモモのどちらを手に取るか迷った経験はないでしょうか。ステーキ用なら「サーロインが濃厚でおいしい」と選びやすいものの、ローストビーフとなると話は別です。ステーキは強火で表面を焼き、断面の中心をレアに仕上げる「単品焼き」の調理法です。一方、ローストビーフは塊全体をオーブンなどで内部までゆっくり加熱し、薄切りにして味わう「塊の内部加熱」の調理法です。この調理法の違いが、向く部位を分ける大きな理由になります。
ローストビーフでは、塊の内側まで均一に火を通す必要があるため、厚みが均一で筒状に近い形の部位が扱いやすいのです。ステーキのように表面の焼き目と内部のレアのコントラストを楽しむ肉とは違い、端から端まで同じような火の入り方を狙います。また、塊のまま加熱するので、内部の脂肪が溶け出して周囲の赤身をしっとりさせる効果も、部位選びの重要なポイントです。ステーキの感覚で脂の多い部位を選ぶと、加熱中に脂が抜けてパサつきやすくなったり、切り口の見た目が崩れたりすることがあります。

塊としての形と厚みのチェック
精肉の現場では、ローストビーフ用の塊を選ぶ際に「形」を最初に確認します。具体的には、太さが均一な筒状に近い形で、先端が極端に細くなっていないものが理想的です。先端が細いと、その部分だけ火が通りすぎてしまい、薄切りにしたときに硬さがばらつきます。また、塊の表面に大きな筋やスジが残っていると、加熱後に収縮して形が歪む原因になります。切り口に走る大きな脂肪の固まりも、加熱中に溶けて空洞ができることがあるため、避けたいポイントです。
スーパーのパック売りでは、塊の断面をある程度確認できることが多いです。パックの底に隠れた部分まで見たい場合は、透明なパックを裏返して確認するとよいでしょう。精肉店でカウンター越しに購入する場合は、「ローストビーフ用に、筒状の部分を500gほど」と伝えれば、店側も形の良い部分を選んでくれます。このとき、塊の表面に厚く残った脂肪や、大きな筋を処理してくれるかどうかも、あわせて確認すると安心です。
| 項目 | ステーキ | ローストビーフ |
|---|---|---|
| 調理の特徴 | 強火で表面を焼く単品焼き | 塊全体を内部までゆっくり加熱 |
| 中心の仕上がり | 表面の焼き目と中心のレアの対比 | 端から端まで均一な火の通り |
| 向く脂の量 | 適度な脂が香りとコクを生む | 脂が多すぎると溶けだしてパサつきやすい |
| 扱いやすい部位 | サーロイン・リブロース・ヒレなど | もも・ランプ・イチボなど赤身の塊 |
| 切り方 | 厚めのカットで食べ応えを楽しむ | 繊維に直角の薄切りが基本 |
- もも(うちもも)=定番の赤身。冷製の薄切りローストビーフ向き
- サーロイン=温かいうちのごちそう。脂の網目・厚切り向き
- イチボ=迷ったら失敗しない。もも肉のロースで、断面に細かなサシ
「何を重視するか」で選ぶのがポイントです。詳細の比較は次の表で。
プロが選ぶローストビーフ部位おすすめ3選
もも(うちもも)=定番の赤身
ローストビーフの定番といえば、もも、その中でも「うちもも」です。農水省の「aff部位図鑑」では、うちももを「牛肉の中で最も脂肪が少ない赤身」と紹介しています。また、JMI(日本食肉消費総合センター)の用語集でも、うちももは「特に脂肪が少ない大きな赤身かたまり」で、「ローストビーフも適料理」とされています。牛肉の部位の中でも大きな赤身の塊が取れるため、薄切りにして人数分を並べる定番のローストビーフには、うちももが最適です。
文部科学省の食品成分データベース(八訂)によると、和牛肉のもも(赤肉・生・可食部100g)のカロリーは176kcalで、たんぱく質は21.3g、脂質は10.7gです。脂質が少ない分、さっぱりとした味わいで、冷めてから薄切りにしても口の中でしっとりとほどけます。ソースや塩、わさびなど、シンプルな味付けで赤身の旨みを楽しみたい方に向いています。ローストビーフを「作り置きして冷蔵庫で冷やし、数日かけて薄切りで楽しみたい」というシーンには、ももが最も失敗が少ない選択肢です。
サーロイン=温かいうちのごちそう
ごちそう感を重視するなら、サーロインも有力な候補です。同じく食品成分データベース(八訂)によると、和牛肉のサーロイン(赤肉・生・可食部100g)は294kcalで、脂質は25.8gと、ももの約2.4倍の脂質を含みます。この脂が、加熱中に溶け出して赤身に絡み、濃厚な味わいを生み出します。サーロインは塊の断面に細かい脂肪の網目が入っているものが多く、温かいうちに厚めに切って、肉の甘みと脂の香りをダイレクトに味わうスタイルが向いています。
ただし、サーロインは脂が多いぶん、冷めてしまうと脂が白く固まり、食感が重くなります。薄切りにして冷製で楽しむよりも、焼き上がりを休ませたあと、余熱が残るうちに厚めにスライスして召し上がるのがおすすめです。また、脂が多い塊は加熱中に縮みが大きくなる傾向があります。焼き上がりのサイズがももより小さくなると想定しておくと、分量の計算がしやすくなります。特別な日のメインとして、温かい状態で提供する予定があるなら、サーロインは非常に満足度の高い選択です。
イチボ=迷ったら失敗しない
「ももはあっさりしすぎ? サーロインは脂が多そう?」と迷ったときにおすすめしたいのが、イチボです。イチボは牛の臀部(お尻の部分)にある部位で、農水省の「aff部位図鑑」では「もも肉のロース」と呼ばれると紹介されています。ももの仲間でありながら、肉質がきめ細かく、断面に細かなサシが入るのが特徴です。ももほどのあっさり感ではなく、サーロインほどの脂っぽさもない、中間のバランスの良さが魅力です。
イチボは塊の形が比較的整っており、ローストビーフ用として販売されることも増えています。赤身の旨みと適度な脂の甘みをあわせ持つため、温かい状態で薄切りにしても、冷めてからでも、どちらの食べ方でもおいしく仕上がります。はじめてローストビーフ用の塊を買う方や、来客に出して失敗したくないという方には、イチボが最も無難で、なおかつ「おいしい」と感じてもらいやすい部位です。イチボの詳しい特徴については、イチボの記事もあわせてご覧ください。

ローストビーフ部位の比較表
部位別の特徴一覧表
ローストビーフ用の塊を選ぶとき、部位ごとの特徴を一覧で比較できると便利です。以下の表に、主要な部位の特徴をまとめました。脂質の数値は、文部科学省の食品成分データベース(八訂)の和牛肉(赤肉・生・可食部100g)の値を参照しています。
| 部位 | 味わいの特徴 | 脂質(100gあたり) | 向く食べ方 |
|---|---|---|---|
| うちもも | 赤身の旨みが中心。さっぱりとして上品 | 10.7g | 冷製の薄切り。ソースや塩でシンプルに |
| サーロイン | 脂の甘みと香りが濃厚。ごちそう感が高い | 25.8g | 温かいうちの厚切り。メインの一皿に |
| イチボ | 赤身と脂のバランスが良く、肉質はきめ細かい | (独立項目なし) | 温冷どちらでも。薄切りから厚切りまで万能 |
| ランプ | もも肉の中でも柔らかく、ほどよい赤身 | 13.6g | ローストビーフにも向く万能な赤身 |
この表からもわかるように、脂質の量と向く食べ方には明確な関係があります。脂質が少ないうちももは冷製に向き、脂質の多いサーロインは温かい状態での提供が適しています。イチボはその中間で、どちらのスタイルにも対応できるため、「迷ったらイチボ」といえる理由です。
ランプやトモサンカクなどの周辺部位
ももの中には、うちもも以外にもローストビーフに使える部位があります。農水省の「aff部位図鑑」では、ランプについて「もも肉の中でも柔らかく、ステーキやローストビーフにも向く」と紹介しています。ランプは牛のお尻の中心部に近い部位で、うちももほど脂肪が少なくなく、ほどよいコクがあります。食品成分データベース(八訂)によると、和牛肉のランプ(赤肉・生・可食部100g)は196kcalで、脂質は13.6gです。うちももとサーロインの中間的な脂質で、赤身の味わいを残しつつ、ややコクが欲しい方に向いています。
また、ももの外側にある「そともも」は、農水省の「aff部位図鑑」によると「きめが粗く煮込み向き」とされています。繊維が太く、加熱すると硬くなりやすいため、ローストビーフ用としてはあまりおすすめできません。もも周辺の部位は、トモサンカクなども含めて、それぞれ特徴が異なります。トモサンカクの記事では、もも周辺の部位の特徴を詳しく解説しています。売場で「もも」とだけ表示された塊を見つけたら、それがうちももなのか、ランプなのか、あるいは別の部位なのかを、パックの表示や店員さんへの質問で確認してみるとよいでしょう。
部位の値段が違う理由
1頭から取れる量と重量区分
ローストビーフ用の塊を買うとき、同じ「もも」でも部位によって値段が違うことに気づきます。この値段の差は、1頭の牛から取れる量の違いが大きく関係しています。JMGA(日本食肉格付協会)の牛部分肉取引規格では、部分肉は13区分に定められており、それぞれの部位に重量区分(M区分)が設定されています。以下の表は、代表的な部位の1本あたりの重量区分をまとめたものです。
| 部位名 | 1本の重量区分(M区分) | 1頭からの取れ方 |
|---|---|---|
| うちもも | 9〜11kg | 1頭から大きく2本取れる |
| サーロイン | 8〜10.5kg | 1頭から1本(左右で2本) |
| らんいち/しんたま | 7.5〜9kg | ももの一部として取れる |
| そともも | 7〜8.5kg | ももの外側の大きな筋肉 |
| リブロース | 5〜7.5kg | 1頭から1本(左右で2本) |
| ヒレ | 3.5kg以上 | 1頭からごくわずか |
この表からわかるように、うちももは1本が9〜11kgと非常に大きな塊です。一方、ヒレは3.5kg以上と小さく、1頭から取れる量が限られています。一般的に、1頭から取れる量が少ない部位ほど希少価値が高く、価格も高くなる傾向があります。また、JMGAの規格では、部分肉の脂肪整形について「厚さ10mm以内に除去する」と定められています。つまり、売場に並ぶ塊は、ある程度脂肪がトリミングされた状態で取引されていることになります。
卸相場の目安
部位による価格差は、実際の卸売市場のデータにも表れています。JMTC(日本食肉流通センター)が公表する部分肉価格(和牛チルド4・税込円/kg・2026年9月1日公表・8月23〜29日取引分)によると、うちももは首都圏で4,107円/kg、近畿で4,339円/kgとなっています。一方、ロイン(サーロインを含むロイン系)は近畿で5,446円/kgです。これはあくまで週次変動する卸値であり、「〜時点の目安」として捉える必要がありますが、ロイン系のほうがうちももよりも高価格で取引される傾向が読み取れます。
この価格差は、サーロインを含むロイン系が、霜降りなどの脂肪交雑が入りやすく、ステーキなど他の調理法でも需要が高いことが理由です。一方、うちももは赤身が中心で、脂ののりが控えめなため、比較的リーズナブルな価格帯で安定しています。ローストビーフ用として考えると、同じ1kgの塊でも、サーロインを選ぶか、うちももを選ぶかで予算が変わってきます。価格と仕上がりの好みを天秤にかけて選ぶとよいでしょう。なお、これらの相場は卸値であり、スーパーの小売価格には流通コストや店舗ごとの販売戦略が上乗せされる点はご留意ください。
ローストビーフの肉選びと買い方
精肉店での注文の仕方
精肉店でローストビーフ用の肉を買うとき、どのように注文すればよいか迷う方も多いです。おすすめの注文フレーズは、「ローストビーフ用に、塊で500gください。筋と表面の脂を処理してもらえますか」です。このように伝えると、店側は塊の形が良く、筒状に近い部分を選んでくれます。また、筋切りや表面の脂肪のトリミングも、店側が対応してくれる場合が多く、家庭での下処理の手間が省けます。
精肉店では、カウンター越しに実際の塊を見ながら選べるのが利点です。以下のポイントを確認しながら選ぶとよいでしょう。
- 塊の太さが均一か(先端が細くなりすぎていないか)
- 表面の大きな筋や、厚い脂肪の固まりが残っていないか
- 切り口の色が鮮やかな赤色で、乾燥していないか
- グラム単価と総額を確認して、予算に合うか
スーパーの精肉コーナーでも、店員さんに声をかければ対応してもらえることがあります。「ローストビーフ用の塊が欲しいのですが、形の良いものを選んでいただけますか」と伝えると、バックヤードから状態の良い塊を出してきてくれることもあります。遠慮せずに声をかけることが、失敗しない肉選びの近道です。
| 買う場所 | 頼み方・選び方 | ポイント |
|---|---|---|
| 精肉店のカウンター | 「ローストビーフ用に、塊で500gください。筋と表面の脂を処理してもらえますか」と伝える | 形の良い筒状の部分を選んでもらえる。筋切りやトリミングも対応してくれることが多い |
| スーパーの精肉コーナー | 店員さんに「形の良い塊を選んでほしい」と声をかける | バックヤードから状態の良い塊を出してきてくれることもある |
| スーパーのパック売り | 「ローストビーフ用」の表示を確認し、パックを裏返して断面の形を見る | 成形肉・筋切り加工肉は表示を確認。中心までしっかり加熱して使う |
パック表示の見方
スーパーのパック売りでローストビーフ用の肉を買うときは、パックの表示をよく確認することが大切です。「ローストビーフ用」と表示された塊肉は、すでに調理しやすい形に整えられていることが多く、初心者にも扱いやすいです。ただし、注意したいのは「成形肉」や「筋切り加工肉」の表示です。成形肉は、複数の肉片を組み合わせて塊の形に整形したもので、加熱中に形が崩れやすいことがあります。また、筋切り加工された肉は、表面の菌が内部に入り込む可能性があります。
農水省の食品衛生上の注意によると、ひき肉・筋切りした肉・タレ漬け肉は、表面の菌が内部に入り込むため、中心まで加熱する必要があります。ローストビーフは通常、中心をレア〜ミディアムに仕上げることが多いですが、筋切り加工された肉や成形肉をローストビーフにする場合は、中心まで十分に加熱することが必須です。厚生労働省の特定加熱食肉製品の基準(家庭調理の参考値として留保つき)では、中心温度60℃で12分、または63℃で瞬時の加熱が目安とされています。58℃で28分〜62℃で6分の範囲でも加熱は可能です。パックの表示に「筋切り済み」や「成形肉」と書かれている場合は、これらの加熱基準を守るか、あるいは塊のままの「ローストビーフ用」と表示された肉を選ぶと安心です。
- 「ローストビーフ用」は部位名ではなく形状名(調理目的に合わせてカットされたもの。中身の部位を確認する)
- 厚みが均一な塊を選ぶ(火の通り方が揃い、芯温を管理しやすい)
- ドリップの少ないものを選ぶ(鮮度の目安。パックの底に赤い汁がたまっていないか確認)
ローストビーフの肉選び
同じももでもカロリー差
ローストビーフ用の塊を選ぶとき、「和牛」と「輸入牛」のどちらにするかも重要な選択です。同じ「もも」という部位でも、和牛と輸入牛では脂質の量が大きく異なります。文部科学省の食品成分データベース(八訂)によると、和牛肉のもも(赤肉・生・可食部100g)は176kcalで脂質10.7gなのに対し、輸入牛肉のもも(赤肉・生・可食部100g)は117kcalで、たんぱく質は21.2gです。カロリーで比較すると、輸入牛のももは和牛の約3分の2程度です。
この差は、飼育方法の違いによるものです。和牛は脂肪交雑が入りやすい品種で、ももなどの赤身部位にも細かなサシが入ります。一方、輸入牛(主にオーストラリアやアメリカ産)は、牧草や穀物で飼育されることが多く、和牛に比べて脂肪が少ない傾向があります。脂質が少ない輸入牛のももは、よりさっぱりとした赤身の味わいで、カロリーを抑えたい方や、薄切りでたくさん楽しみたい方に向いています。価格も和牛に比べてリーズナブルなことが多く、普段使いのローストビーフにはおすすめです。
| 項目 | 和牛のもも | 輸入牛のもも |
|---|---|---|
| カロリー(可食部100g) | 176kcal | 117kcal |
| たんぱく質(同) | 21.3g | 21.2g |
| 脂質(同) | 10.7g | 和牛より少なめでさっぱり |
| 味わいの特徴 | 赤身に細かなサシが入り、コクがある | クセが少なく、あっさりした赤身 |
| 向く場面 | おもてなし・ごちそうのローストビーフ | 普段使いや薄切りで量を楽しみたいとき |
霜降りブロックの注意
和牛の霜降りブロック(脂肪交雑が多く入った塊)でローストビーフを作る場合は、いくつか注意点があります。霜降りの多い塊は、加熱中に脂が溶け出して肉汁とともに流れ出るため、焼き縮みが大きくなります。また、溶けた脂がオーブンの天板に溜まると、煙が出やすくなることもあります。さらに、脂が多い部位は冷めると白く固まり、食感が重くなるため、温かいうちに食べきるのが基本です。
霜降りブロックをおいしく食べるコツは、厚切りにして脂の甘みをしっかり味わうことです。薄切りにすると脂が溶けてしまい、せっかくの霜降りの特徴が活かせません。サーロインなどの霜降り部位を選ぶ場合は、「脂を味わうごちそう」として、温かいうちに厚めに切って提供するのがおすすめです。一方、作り置きして数日かけて薄切りで楽しみたい場合は、脂の少ないももやイチボを選ぶと、冷蔵庫で保存してもおいしさが保たれます。和牛と輸入牛、そして部位の組み合わせを、食べ方のシーンに合わせて選ぶことが、満足度の高いローストビーフ作りのポイントです。
よくある質問(FAQ)
Q1. ローストビーフに一番おすすめの部位は?
A. 迷ったらイチボがおすすめです。赤身と脂のバランスが良く、「もも肉のロース」と呼ばれるほど肉質がきめ細かいため、温かくても冷めていてもおいしく仕上がります。人数分を薄切りにして並べる定番のスタイルなら、うちももが扱いやすいです。
Q2. サーロインでもローストビーフは作れますか?
A. 作れます。サーロインは脂質が多く濃厚な味わいなので、温かいうちに厚切りで提供するのがおすすめです。ただし、冷めると脂が固まって食感が重くなるため、作り置きには向きません。脂が多いぶん焼き縮みも大きいので、多めに買っておくとよいでしょう。
Q3. 肩ロースでローストビーフを作るのはどうですか?
A. 肩ロースは適度な脂肪がありおいしい部位ですが、塊の内部に複数の筋肉が重なっていて、筋が入り込んでいることが多いです。ローストビーフ用に整形されたものなら作れますが、一般的にはももやイチボのほうが失敗が少ないです。
Q4. 精肉店でローストビーフ用の肉を頼むとき、何と言えばいいですか?
A. 「ローストビーフ用に、塊で500gください。筋と表面の脂を処理してもらえますか」と伝えるのがおすすめです。店側が形の良い筒状の部分を選んでくれ、筋切りや脂肪のトリミングも対応してくれることが多いです。
Q5. ローストビーフ用の肉は何g買えばいいですか?
A. 薄切りにして並べるなら、大人1人あたり100gが標準的な目安です。がっつり楽しむ食卓なら120〜150gを見込みます。4人分なら400g、余裕を見るなら500gの塊を選ぶとよいでしょう。脂の多いサーロインは焼き縮みが大きいため、ももより少し多めに買うと安心です。
Q6. 安い肉でおいしいローストビーフを作るには?
A. 輸入牛のももがおすすめです。脂質が少なくさっぱりとしているため、薄切りにしてソースや塩で味わう定番のローストビーフに向いています。塊の形が均一なものを選び、火入れを丁寧にすれば、高価な和牛に負けない仕上がりになります。
まとめ
部位選びのチェックリスト
ローストビーフ用の部位選びは、以下の4つのポイントを押さえれば失敗がありません。最後にチェックリストとしてまとめます。
- 食べ方で決める:冷めて薄切りで楽しむなら「うちもも」、温かいうちの厚切りごちそうなら「サーロイン」、どちらでも楽しみたいなら「イチボ」を選びます。
- 塊の形を確認する:太さが均一な筒状で、先端が細くなりすぎていないものを選びます。大きな筋や厚い脂肪の固まりが表面に残っていないかもチェックします。
- 値段の構造を理解する:1頭から取れる量が少ない部位ほど高価です。卸相場でもロイン系はももより高く取引されています。予算に合わせて部位を選びましょう。
- 買い方で失敗を防ぐ:精肉店では「RB用・塊で500g・筋と表面脂を処理して」と伝えます。パック売りでは「ローストビーフ用」の表示を確認し、成形肉や筋切り加工肉は中心まで加熱することが必須です。
ローストビーフは、塊の形と内部加熱の特性を理解すれば、部位選びの迷いがぐっと減ります。「ステーキの感覚で選ばず、食べ方のシーンから部位を逆算する」ことが、おいしいローストビーフ作りの第一歩です。牛肉の部位全体の特徴を知りたい方は牛肉の部位の記事を、実際の火入れや芯温の管理についてはローストビーフの作り方の記事をご覧ください。
自分で作る時間がないけれどおいしいローストビーフを味わいたい方はローストビーフのお取り寄せもおすすめです。厳選した通販商品を紹介しています。
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