スーパーの精肉コーナーで、牛肉・豚肉・鶏肉の前に立ち、「どれが体にいいのだろう」と迷った経験はありませんか。健康や美容のために肉の栄養を調べ始めたものの、サイトによって表示される数値が違っていて、かえって混乱してしまうという声はよく聞かれます。肉の栄養でいちばん大切なのは、結局なんでしょう。
この記事では、文部科学省の日本食品標準成分表(八訂)と、厚生労働省の食事摂取基準(2025年版)を照合し、牛・豚・鶏の栄養を「同じ条件」で比較しました。結論から言うと、牛・豚・鶏に総合優勝はありません。それぞれの特徴を活かして、目的別に使い分けるのが正解です。まずは肉の栄養の基本から、順番に解説します。
肉の栄養の基本
肉の栄養の中心は「たんぱく質」です。筋肉や臓器、酵素、免疫の材料になる、体に欠かせない栄養素で、三大栄養素のひとつに数えられます。肉を食べる目的はおいしさだけではなく、このたんぱく質を効率よく補給することにあります。毎日の食事で意識したい栄養素ですが、肉に含まれるたんぱく質は、ほかの食品と比べてどのような特徴があるのでしょうか。
肉は良質なたんぱく源
たんぱく質は20種類ほどのアミノ酸でできていて、そのうち9種類は体内で作れない「必須アミノ酸」です。必須アミノ酸は食事から取る必要がありますが、食品によってそのバランスは異なります。肉類はこの必須アミノ酸9種のバランスがよく、アミノ酸スコア100=基準を満たす「良質なたんぱく質」です(農林水産省の資料では、牛ひき肉・豚ひき肉・鶏ひき肉のいずれもスコア100とされています)。ただし、スコア100はあくまで「バランスがよい」ことを示す指標で、たんぱく質の含有量が多いことを意味するわけではありません。スコアが低い食品でも、組み合わせることで補える点は覚えておくと便利です。
米や小麦などの穀物は、特定の必須アミノ酸が不足しがちです。そのため、肉・卵・大豆などと組み合わせるのがバランスのコツです。肉を主菜にすれば、ごはんやパンなどの穀物主体の食事でも、必須アミノ酸の不足を補いやすくなります。毎日の食卓で肉を活用する意義は、ここにあります。
栄養成分表の読み方
肉の栄養を比べるときの基本は、「生・可食部100g」でそろえることです。文部科学省の日本食品標準成分表も、この「生・可食部100gあたり」を基準に値を示しています。調理後は水分が減って数値が濃縮されるため、生の状態と加熱後の状態をそのまま比べると誤解してしまいます。比較するときは、必ず同じ条件でそろえてください。
サイトによって数値が違うのには、理由があります。①品種(和牛と輸入牛、豚の大型種と中型種)②部位(赤身と脂身)③皮や脂身の有無④成分表の版(七訂と八訂)の4点です。たとえば同じ「牛肉」と表記されていても、もも肉とバラ肉では脂質量が大きく異なります。栄養情報を確認するときは、「どの条件で比べているか」を確認することが大切です。この記事では、この4点の条件を統一した代表値で比較していきます。
牛・豚・鶏の栄養価比較
牛・豚・鶏の栄養は、「3つの特徴」で覚えられます。牛は鉄・亜鉛・ビタミンB12が赤身に豊富で、豚はビタミンB1が突出しています。鶏は皮なしであれば高たんぱく・低脂質で、ビタミンB6とナイアシンが豊富です。まずは代表的な部位の数値を表で確認しましょう。

牛・豚・鶏の代表値の比較
| 栄養素 | 牛もも(赤肉) | 豚ヒレ(大型種) | 鶏むね(皮なし) |
|---|---|---|---|
| エネルギー | 176kcal | 118kcal | 105kcal |
| たんぱく質 | 21.3g | 22.2g | 23.3g |
| 脂質 | 10.7g | 3.7g | 1.9g |
| 鉄 | 2.8mg | 0.9mg | 0.3mg |
| ビタミンB1 | 0.10mg | 1.32mg | 0.10mg |
| ビタミンB12 | 1.3µg | 0.5µg | 0.2µg |
| ナイアシン | 6.2mg | 6.9mg | 12.0mg |
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」・生・可食部100gあたりの値です。品種や部位、皮・脂身の有無で値は変わります。
この表は「赤身の代表」を並べたものです。同じ牛でもバラや霜降りは脂質が大きく増えます。「牛=いつも高カロリー」ではなく、部位と皮・脂身をそろえて比べるのが正確です。牛肉のカロリーと品種による違いは牛肉のカロリーの記事で解説予定です。まずは3種の特徴を、それぞれ詳しく見ていきましょう。

それぞれの強み
牛肉(赤身)は、鉄2.8mg・亜鉛4.5mgと、3種の中でミネラルが特に豊富です。ビタミンB12も1.3µgと最も多く含まれます。B12は赤血球の生成や神経の働きに関わる栄養素です。もも肉やヒレ肉などの赤身を選べば、脂質を抑えながらミネラルを補給できます。一方で、バラ肉や霜降りは脂質が多くなるため、部位選びがポイントです。
豚肉(ヒレ)は、ビタミンB1が1.32mgと突出して多いのが特徴です。B1は糖質をエネルギーに変える代謝を助ける栄養素で、ごはんや麺類などの炭水化物を主食にする食生活では特に意識したい成分です。ヒレは脂質も少なく高たんぱくなので、ヘルシーに豚肉を楽しみたいときに向いています。豚肉の部位別の栄養の詳細は「豚肉の栄養」の記事で解説しています。
鶏肉(むね・皮なし)は、たんぱく質23.3gと3種で最も多く、脂質は1.9gと最少です。さらにビタミンB6(0.64mg)とナイアシン(12.0mg)も豊富に含みます。B6はたんぱく質の代謝を助ける栄養素で、筋肉づくりを意識する人にとって心強い味方です。鶏肉は皮の有無で脂質が大きく変わるため、カロリーを気にするときは皮なしを選ぶとよいでしょう。鶏の部位別・皮の差の詳細は「鶏肉のカロリー」の記事で解説しています。
肉に多い栄養素
肉はたんぱく質に加えて、ほかの食品では不足しがちな栄養素の供給源でもあります。とくに注目したいのが、鉄・亜鉛などのミネラルと、ビタミンB群です。これらの栄養素は、植物性食品だけでは十分に補いにくいものも含まれます。それぞれの役割を確認しましょう。
鉄と亜鉛
鉄は血液のヘモグロビンの材料になる栄養素です。肉や魚に含まれる鉄は「ヘム鉄」で、野菜などに含まれる「非ヘム鉄」より吸収がよく、ヘム鉄を一緒に取ると非ヘム鉄の吸収も助けます(厚生労働省の解説による)。さらに動物性たんぱく質やビタミンCと一緒に摂ると、吸収しやすくなります。鉄の推奨量は、男性30〜49歳で1日7.5mg、女性(月経あり)30〜49歳で1日10.5mgです(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」)。女性のほうが多く必要とされるのは、月経による損失を補うためです。牛もも赤肉100gで2.8mgの鉄を摂れるため、赤身肉は効率のよい鉄源といえます。
亜鉛は味覚や免疫の働きに関わるミネラルです。牛肉の赤身に特に多く含まれ、牛もも赤肉では100gあたり4.5mgです(文部科学省の成分表による)。亜鉛は体内で作れないため、食事からの継続的な摂取が必要です。また、ハツ(心臓)は鉄やタウリンが豊富な部位として知られています。詳しくは「ハツの部位の解説」の記事で解説しています。
ビタミンB群の役割分担
肉に多いビタミンB群は、エネルギー代謝を助ける「補酵素」として働きます。それぞれ役割が違うため、どの肉を食べるかで補えるビタミンが変わります。主なビタミンB群の役割を整理しました。
- ビタミンB1=糖質の代謝を助ける(豚肉に豊富)
- ビタミンB2=脂質の代謝に関わる(豚・牛に多い)
- ビタミンB6=たんぱく質の代謝を助ける(鶏肉に豊富)
- ビタミンB12=赤血球の生成・神経の働きに関わる(牛肉に豊富・植物性食品には含まれない)
- ナイアシン=糖質・脂質の代謝に関わる(鶏むねに豊富)
「疲労回復には豚肉」と言われるのは、B1が糖質をエネルギーに変えるのを助けるためです。ただし、B1は「効く」のではなく、体の代謝を支える栄養素であるというのが正確な理解です。また、ビタミンB12の目安量は成人で1日4.0µgですが、1食当たりの吸収の飽和量は約2.0µgとされています(厚生労働省の留意事項)。そのため、一度に多量を摂るより、毎食少しずつ肉や魚を食べるのが望ましいとされています。肉を毎日の食事に無理なく取り入れることが、ビタミンB群を効率よく補うコツです。
目的別の肉の選び方
前の章までで、牛・豚・鶏それぞれの栄養の特徴を確認しました。ここからは「今日は何の肉を買おうか」と迷ったときに役立つ、目的別の選び方をご紹介します。貧血が気になる方、疲れやすい方、ダイエット中の方、体づくりをしている方の4つのシーンに分けて整理しました。
貧血が気になるときと疲れやすいとき
鉄分を意識するなら、牛肉の赤身(もも・ヒレ)がおすすめです。牛もも赤肉100gには鉄が2.8mg含まれており、月経のある女性(30〜49歳)の1日推奨量10.5mgの約4分の1を1食で補える計算になります(文部科学省の成分表による数値です)。牛肉の鉄は「ヘム鉄」と呼ばれるタイプで、植物性食品に多い「非ヘム鉄」よりも吸収されやすいとされています。さらに、動物性たんぱく質やビタミンCと一緒に摂ると吸収が助けられます(厚生労働省の解説でも、たんぱく質やビタミンCが鉄の吸収を助けるとされています)。
一方、糖質中心の食事が多い方は、豚ヒレのビタミンB1を意識してみてください。豚ヒレ100gのビタミンB1は1.32mgで、成人男性(30〜49歳)の1日推奨量1.2mgを上回ります。「疲労回復に豚肉」といわれる根拠は、ビタミンB1が糖質をエネルギーに変える代謝を助けるためです。ごはんやパン、麺類などの糖質をよく食べる方は、豚肉を組み合わせると効率よくエネルギーに変えられます。
なお、貧血が疑われる場合は自己判断せず、医療機関に相談しましょう。食事だけで改善しようとせず、まずは検査を受けることが大切です。
ダイエット中と体づくりのとき
高たんぱく・低脂質を目指すなら、鶏むね肉(皮なし)が代表格です。鶏むね皮なし100gにはたんぱく質が23.3g含まれる一方、脂質は1.9gと抑えられています。さらにささみは脂質0.8gと、鶏むね肉よりも少なめです。同じ鶏肉でも調理法によって摂取する脂質量は変わり、茹でる・蒸す・焼く・揚げるの順に、揚げ物ほど脂質量は増えます。ダイエット中は調理法にも目を向けてみましょう。
筋肉をつくる体づくりでは、3種をローテーションするのがおすすめです。鶏むね肉や豚ヒレをベースにしながら、鉄や亜鉛が豊富な牛の赤身を組み合わせると、栄養が偏りません。筋肉の材料となるたんぱく質はどの肉にも豊富ですが、代謝を支えるビタミンB群やミネラルは種類によって得意分野が異なります。毎日同じ肉ではなく、日替わりで取り入れると栄養バランスが整いやすくなります。
| 目的 | おすすめの肉 | 狙う栄養素 | 補い方のコツ |
|---|---|---|---|
| 貧血が気になる | 牛もも・牛ヒレ(赤身) | 鉄(ヘム鉄)・ビタミンB12 | ビタミンCの多い野菜と一緒に |
| 疲れやすい・糖質多めの食事 | 豚ヒレ・豚もも | ビタミンB1 | 煮汁ごと食べる(スープ・煮込み) |
| ダイエット中 | 鶏むね(皮なし)・ささみ | 高たんぱく・低脂質 | 揚げ物より茹で・蒸し・焼き |
| 体づくり・筋トレ | 3種のローテーション | たんぱく質+鉄・亜鉛 | 毎食に分けて摂る |
※年齢・性別・体調により適量は異なります。気になる症状がある場合は医師や管理栄養士に相談してください。
肉の栄養を効率よく摂る食べ方
肉の栄養は、組み合わせや調理法によって摂取効率が変わります。ここでは鉄とビタミンB1を中心に、無駄なく摂るための工夫をご紹介します。
鉄とB1を無駄にしない調理のコツ
鉄の吸収を助けるのは、ビタミンCと動物性たんぱく質です。牛肉を調理するときは、パプリカやブロッコリー、小松菜などビタミンCの多い野菜と組み合わせると効果的です。たとえば牛もも肉とパプリカの炒め物は、鉄とビタミンCを同時に摂れる組み合わせです。反対に、お茶やコーヒーを食事と一緒に大量に飲むと、鉄の吸収を抑えることがあると言われています。食事中は水やほうじ茶などを選び、コーヒーや紅茶は食後しばらくしてから楽しむのもひとつの方法です。
ビタミンB1は水に溶け出しやすい栄養素です。豚肉は煮汁ごと食べられる料理、たとえば肉じゃが・豚汁・煮込みなどに向いています。豚ヒレ肉を焼くときは、出た肉汁もソースとして活用すると、溶け出したビタミンB1を無駄なく摂れます。長時間の加熱は避け、短時間で火を通すこともポイントです。
「火を通すとビタミンB1が全部なくなる」という話を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、これは誤解です。減る主な理由は熱ではなく煮汁への流出です。中心部までしっかり加熱することを大前提に、煮汁も食べ切るのが効率的な摂り方です。
たんぱく質は毎食に分けて摂る

たんぱく質は1回にまとめて摂るより、朝・昼・夕の毎食に分けて摂るのがおすすめです。体づくりや健康維持の分野では、1回の摂取量を増やすより、こまめに分けて摂るほうが体の利用効率が高いと考えられています。夕食に肉を200g食べるより、昼と夜に100gずつ分けるほうが、体づくりの観点では効果的です。
また、肉だけに偏らず、魚・卵・大豆製品とローテーションするのが理想です。肉は鉄やビタミンB12を、魚はDHAやEPAを、大豆製品は食物繊維を補えるなど、それぞれに異なる強みがあります。毎日肉ばかりではなく、1週間のうちにさまざまなたんぱく源を取り入れてみましょう。
毎日の肉の取り入れ方の目安は、次のとおりです。
- 毎食に手のひらサイズ(100g前後)の肉か魚を1品取り入れる
- 牛肉・豚肉・鶏肉を日替わりでローテーションする
- 肉の日は野菜・きのこ・海藻を多めに添える(食物繊維とビタミンCの補給)
肉の栄養の1日の目安量
「肉はどれくらい食べていいの?」という疑問への目安を、厚生労働省の食事摂取基準(2025年版・使用期間2025〜2029年度)をもとに整理しました。基準は年代・性別で異なるため、ここでは代表値として成人の数値をご紹介します。
たんぱく質の1日推奨量
たんぱく質の1日推奨量は、成人男性(18〜64歳)で65g、成人女性(18〜64歳)で50gです(厚生労働省の食事摂取基準2025年版による)。これは肉だけの量ではなく、魚・卵・大豆製品などからの合計として考えます。肉類だけでこの量を摂ろうとすると、脂質の摂りすぎにつながることもあるため、他のたんぱく源と組み合わせることが大切です。
肉に換算すると、鶏むね皮なし100gで約23g、豚ヒレ100gで約22gのたんぱく質が摂れます。肉1食分(手のひらサイズ・100g前後)で、1日の推奨量の3分の1前後をまかなえる計算になります。あくまで目安の換算ですが、毎食に肉か魚を1品添えれば、自然と推奨量に近づく構成です。
鉄とビタミンB1の目安量
鉄の推奨量は、月経のある女性(30〜49歳)で1日10.5mgです。牛もも赤肉100gで2.8mgですから、1食で約4分の1を補える計算になります。鉄は1日で必要量を摂るのが難しい栄養素です。赤身肉やレバー、魚、大豆製品を日々の食事に散らして、無理なく積み重ねるのがコツです。
ビタミンB1は成人男性(30〜49歳)で1日1.2mgが推奨量です。豚ヒレ100g(1.32mg)で1日分をまかなえます。一方、ビタミンB12の目安量は成人で1日4.0µgですが、1食当たりの吸収には上限(約2.0µg)があるため、牛肉は「週1回まとめて食べる」より「毎日少しずつ食べる」ほうが効率的です(厚生労働省の食事摂取基準における留意事項です)。
レバーは鉄やビタミンB12が特に豊富ですが、ビタミンAも多く含みます。妊娠中・妊娠を計画中の人は、レバーの食べる量と頻度に注意しましょう(厚生労働省の注意喚起があります)。また、牛レバーは生食禁止です。中心部まで十分に加熱して食べてください。
レバーは鉄やビタミンB12が特に豊富ですが、ビタミンAも多く含みます。妊娠中・妊娠を計画中の人は、食べる量と頻度に注意しましょう(厚生労働省)。牛レバーは生食禁止です。必ず中心部まで十分に加熱して食べてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 牛肉と鶏肉はどちらが高たんぱくですか?
A. 赤身同士の100gあたりで比べると、鶏むね(皮なし)の23.3gが最も多く、豚ヒレ22.2g、牛もも(赤肉)21.3gと続きます(文部科学省の成分表による)。ただし牛肉は鉄やビタミンB12など鶏肉に少ない栄養素が豊富なので、どちらか一方に絞るより組み合わせるのがおすすめです。
Q2. 肉は1日どれくらい食べても大丈夫ですか?
A. たんぱく質の1日推奨量は成人男性で65g・女性で50gです(厚生労働省・2025年版)。肉・魚・卵・大豆製品の合計で考え、肉は1日1〜2食に手のひらサイズ(100g前後)を目安にするとよいでしょう。
Q3. 貧血には何の肉がいいですか?
A. 鉄分が豊富な牛肉の赤身(もも・ヒレ)がおすすめです。牛もも赤肉100gで鉄2.8mgと、肉類ではトップクラスです。ビタミンCの多い野菜と一緒に摂ると吸収が助けられます。貧血が疑われる場合は自己判断せず医療機関に相談しましょう。
Q4. 豚肉のビタミンB1は火を通すとなくなりますか?
A. 「全部なくなる」は誤解です。B1は熱より煮汁への流出が主な減り方なので、中心部までしっかり加熱したうえで、煮汁ごと食べると効率よく摂れます。長時間の加熱は避けるのがコツです。
Q5. 疲労回復に効く肉はどれですか?
A. 豚ヒレがおすすめです。ビタミンB1が100gあたり1.32mgと突出しており、糖質をエネルギーに変える代謝を助けます。ただしB1は「効く」栄養素ではなく体の代謝を支えるものです。疲れが続くときは休養と睡眠も大切にしてください。
Q6. 毎日肉ばかり食べても大丈夫ですか?
A. 肉は良質なたんぱく源ですが、魚・卵・大豆製品もそれぞれ違う栄養素を持っています。肉に偏らずローテーションし、野菜やきのこで食物繊維やビタミンCを補うのがバランスの基本です。
Q7. レバーは栄養があると聞きますが、毎日食べてもいいですか?
A. レバーは鉄やビタミンAが特に豊富ですが、ビタミンAは取りすぎに注意が必要です。妊娠中・妊娠を計画中の人は特に控えめにしましょう(厚生労働省)。牛レバーは生食禁止で、必ず中心部まで加熱して食べてください。
精肉売場では「どの肉がいちばん体にいいですか」と聞かれることがよくあります。そのときにお答えしているのは「目的によって変わります」ということ。鉄分を気にする方には牛のももやヒレの赤身、糖質の多い食事が続いている方には豚のヒレ、脂質を抑えたい方には鶏むね(皮なし)をおすすめしています。赤身の部位はどれも栄養のバランスがよく、まずは「赤身」を選ぶのが外さない買い方です。
まとめ
- 牛・豚・鶏に総合優勝はありません。牛は鉄・亜鉛・ビタミンB12、豚はビタミンB1、鶏は高たんぱく・低脂質と、それぞれの特徴を目的別に使い分けるのが正解です
- 比較するときは「生・可食部100g」でそろえます。品種・部位・皮や脂身の有無で数値は変わります
- 食べ方次第で摂取効率は変わります。鉄はビタミンCと一緒に、ビタミンB1は煮汁ごと、たんぱく質は毎食に分けて摂るのがおすすめです
肉の栄養は「どれが一番」より「どう組み合わせるか」が正解です。この記事で紹介した3種の特徴を、毎日の肉選びの参考にしてください。
「はじめの肉屋」では、肉の栄養やカロリー、保存についての詳しい記事も公開しています。
- 豚肉の栄養(豚肉の部位別の栄養)
- 鶏肉のカロリー(鶏の部位別カロリー)
- 牛肉のカロリー(牛肉のカロリー・品種差)
- ハラミのカロリー(ハラミのカロリー)
- 肉とダイエット(ダイエット中の肉の取り入れ方)
- 牛肉の保存方法(牛肉の保存)
- 肉の冷凍と解凍(肉の冷凍解凍)
- ドライエイジング(熟成肉の基礎知識)
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